27歳女子、日常

看護師です。アウトプットします

心原性ショック

 

さあ続いて心原性ショック。今日はいい感じに時間がとれていて◎

ちなみに今日は循環器病棟で働いてた産休中のナースの先輩に会ってきたよ。

心不全療養指導士の資格、興味あるけどあれ症例5個くらい提示しないといけないんだね…そこの病棟勤務になったら取ろうかな。(笑)

 

心原性ショックは心筋梗塞、僧帽弁閉鎖不全症(重症型)、不整脈などの場合に起こる。

左室の機能不全は結果的に心筋虚血の部位を拡大させる。

左室の機能不全は後負荷だけでなく、最終的に前負荷まで増大させてしまう。心拍出量が低下すると、さまざまな代償機転がはたらき始める。特に重要なのは交感神経が過度に緊張し、内因性カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)の分泌が亢進すること。

アドレナリン…心収縮力の増大・心拍数増加

ノルアドレナリン…細動脈(抵抗血管)を収縮させ、心拍出量低下と血圧低下を食い止めようとする

しかし細動脈の収縮は左室の駆出に悪影響を及ぼす。その状況下で心拍出量の低下がさらに持続すると、前負荷までもが増大してしまう。

前負荷が増大すると肺動脈楔入圧(PAWP:pulmonary artery wedge pressure)が上昇する。PAWP35mmHg以上の上昇は血管内の体液を漏出させ、心原性の肺水腫に進展・悪化する可能性が高くなる。それに伴い時間経過とともに中心静脈圧(CVP:central venous pressure)も上昇する。

 

心原性ショックと心外閉塞・拘束性ショックの重症度は一般的に、スワンガンツカテーテルから得られるデータに基づくフォレスター分類によって評価する。

しかし最近では2003年に提唱されたノーリア・スティーブンソン分類が活用される場合が多くなっている。厳密に言うとこの分類は心不全の病態分類であり、心原性ショックの分類ではないが非侵襲的なので臨床の場において有用とされている。ただし評価には熟練を要する。

 

起坐呼吸は心原性ショックを疑う大事なサイン。

代償しきれない左心不全では一般に肺うっ血からの呼吸困難感、咳嗽、血痰が認められ短時間に血圧低下が生じてショック状態となる。しかし病態が比較的徐々に進行していく場合には、左心不全であれ右心不全であれ静脈圧(中心静脈圧)が上昇してうっ血状態となる。その際に程度の差こそあれ患者は呼吸困難感を覚える。

前兆としての起坐呼吸は要注意であり、呼吸音と呼吸回数をチェックする必要がある。

 

意外と重要なのがブランチテスト、すなわち爪部圧迫による末梢血管再充満時間(CRT:capillary refilling time)の測定。5秒圧迫して2秒以内に戻ってくれば正常だが、何らかの循環障害が起こっていると3秒以上遷延する。また末梢循環不全の症状として冷汗がみられることもある。

循環不全によって生じたうっ血が消化管に及んだ場合には、消化管浮腫が生じる。その結果嘔気などの迷走神経反射を主とする消化器症状を伴うことがある。

 

心原性ショックの治療としては、乳酸リンゲル液+ドブタミン・ドパミン投与が行われる。利尿薬・血管拡張薬・ドブタミン・ドパミンを投与することもある。

 

※CVP:容量血管中の静脈圧(静水圧)を測定し、圧から容量を推測するもの。右心系機能やうっ血性心不全の状態の把握、ショックの状態や治療に対する反応をみるために測定される。

 

 

こんな感じ。疲れたのでもう1個は次回~